「成約が取れなくて辛い……」と嘆いている営業のアナタへ。成約率80%超えも夢じゃない成功法則、あるなら知りたいですよね。
売れるセールスマンへ生まれ変わり、自分の人生も取り戻す「トップセールスは教えてくれなかった! 営業は台本が9割」があなたにふさわしい一冊です。以下に要約解説していきます。
売れる営業になりたいなら読め
「営業は台本が9割」解説と学び
「営業は台本が9割」は、成約を勝ち取る、成功する営業の秘訣が「台本」にあると主張するビジネス書です。
著者の加賀田裕之は、かつては売れない営業マンでした。売れない現状を変えるために営業台本を作成することで、絶望的な状況から会社の売上を大幅に回復させた経験を持っています。
感覚で売り込むな!
営業台本で大幅なV字回復を実現
売り込みたい熱意は最重要。熱意が全てを動かしますから。ですけれど、情熱ありきの感覚的なセールスでは、あなたの主張一辺倒で顧客を見ていません。効率よく成約をとるなら、営業台本(トークスクリプト)を作るべきです。
営業台本の作成は、1.人間関係の構築、2.ニーズの深掘りとウォンツ、3.商品説明、4.クロージング、5.反論解決という5つのステップからなります。以下に紹介していきます。
営業台本の作成5ステップ
- 人間関係の構築
- 質問力と雑談力を駆使して顧客との信頼関係を築くことが重要です。関係を築くことにより、顧客は営業担当者に対して心を開きやすくなります。
- ニーズの深掘りとウォンツ
- 顧客の必要性や欲求を掘り下げ、それを解決する方法を提示します。ニーズの深掘りとウォンツを明確にすることの成功が、営業成果を大きく左右します。
- 商品説明
- 「テストクロージング」を行い、顧客が自分に必要なものを判断できるようにします。その上で、商品の特徴や他との違いを明確にし、顧客のニーズやウォンツをどのように解決するかを説明します。
- クロージング
- 顧客に選択肢を提示し、選んだ理由を褒めることで自己説得を促します。これにより、顧客は自分の決断に自信を持つようになります。
- 反論解決
- 「よく検討させてください」という反論に対して、その検討内容を明らかにし、それを解決できる提案とメリットを伝えます。
ニーズの深掘りとウォンツをクローズアップさせて、課題を放置するとどうなるのか?仮題を解決するとどう変われるのかを、顧客に明確に認識させて、理想の未来像に対して商品をぶつける、というのが本書の大きなポイントです。明確に売れる道筋を見いだせた結果、会社の業績をV字回復させた著者の言葉が心と頭に響きますよ。
自社商品に精通しろ!
医者と患者の関係が理想な訳
先ほどの5ステップを意識して営業台本を作る前に、あなたに質問します。自社製品について、どこまで理解していますか?
自社製品は当然として、他社製品にも精通していないと、売り込みたい商品は買ってくれません。
本書に紹介されている「使者と患者の関係」は腑に落ちる例え話です。医者=患者の悩みを解消できるほど知識を持っている存在(営業のあなた)、患者=悩みを持っている存在(顧客)。
患者が悩みを相談しようと医師の元に来たとしても、その医師は何もわかっていなかったら不安ですよね。知識があるから医師としての価値があり、患者も信頼していいと思えるわけです。悩みを解決できる知識のある時点で、心を開くかどうかが決まります。
だからこそ、あなたの取り扱う商品のジャンルの知識が、顧客の信用を得るために必要ということ。まずは自社商品のジャンルについて精通しておくことが大前提です。
成約率を高めることで
人生の主導権を取り戻す
加賀田裕之は、このような「営業台本」を作成し、考え方を自分のものにすることが営業で結果を出す最短の方法だと語ります。
具体的な台本の中身は本書に任せるとして、成約率を80%以上にするためには、購買心理を理解し、対応した営業台本を作成し、フィードバックを受けて改善を続けることが重要と伝えています。
最大のメッセージは、商品が売れるということは自分が売れるということ。
自分が売れると自信が持て、成約を勝ち取る自信が人生の主導権を自分にもたらします。営業が難しいと感じているあなたに対して、著者はまず営業台本を作成し、トークスクリプトを勉強することで自信をつけることをすすめています。実体験があるからこその励ましですね。
学びのポイント
- 準備の重要性:
営業の成功は準備にかかっているということを再認識できます。台本を準備することで、自信を持って営業活動にのぞめます。 - ニーズを満たす顧客中心のアプローチ:
台本の構造が顧客のニーズに焦点を当てているため、顧客の問題解決に寄与する営業ができるようになります。 - 実践と改善のサイクル:
フィードバックを受けて改善を繰り返すことの重要性が強調されており、継続的なスキルアップのための実践的なアプローチが学べます。 - 心理学の応用:
営業における心理学的なテクニックを学ぶことで、より効果的なコミュニケーションが取れるようになります。 - 継続的な成長:
営業は一度学べば終わりではなく、常に学び続ける必要があることを教えてくれます。
本書を活かす気をつけたいポイント
- 台本の柔軟性
- 固定された台本ではなく、状況に応じて柔軟に対応できるようなスクリプト作成の重要性も強調する必要があります。顧客ごとに異なるニーズに対応するためには、柔軟な対応力が求められます。
- 現場での応用力
- 理論だけでなく、実際の営業現場でどのように台本を活用するかの具体的な例やケーススタディがもっと用意するとさらに理解が深まります。
- 個々のスタイル
- 各営業担当者の個性やスタイルを活かした台本作成の方法も考慮する必要があります。標準的な台本に加えて、個人各々の強みを活かせるようなアプローチが重要です。
繰り返し書いている部分があるものの、これらのポイントを考慮すると、営業活動の全体像がより明確になり、実際の業務に役立つ具体的な学びを得られるでしょう。
最後に
本書は多くの営業職が体系的なトレーニングを受けず、独学や模倣に頼っている現状を指摘しています。熱意があっても営業成績に直結しない問題の解決策として、5つのステップを取り入れた「営業台本の作成」を提案します。
まずは売れる営業へ生まれ変わるために、「トップセールスは教えてくれなかった! 営業は台本が9割」を学ぶことから具体的なスタートを切りましょう。
副題の「トップセールスは教えてくれなかった!」の申す通り、あなた自身で営業力を身につける必要がありますから。進むべき道を切り拓き、堂々と人生の輝かしい道を歩みましょう。